人はなぜ眠るのか？　脳細胞と睡眠にまつわる神秘

よい眠りからの目覚めは、心身ともにリフレッシュ。睡眠は疲れを癒し、新たなパワーを与えてくれる半面、うまく睡眠が取れないという悩みも多い、デリケートなもの。人が眠っている時、脳内ではさまざまな出来事が起こっています。そのメカニズムと睡眠のはたらきについて、世界から新たな発見が報告されています。

新説・脳細胞は増やす、育てる、元気になる

「脳細胞は年齢とともに減り続けて行くもの」これまで定説のように信じられてきましたが、近年アメリカで「大人になっても脳細胞は増え続けている」という驚きの研究が発表されました。脳の中心にある記憶や感情を司る海馬に、新しい神経細胞を作り出すはたらきがあることがわかったのです。

衰えていく運命だと思っていた脳細胞が、いくつになっても生まれ変わっていくことができる、とは何とも嬉しいニュース！　しかも、それは自らコントロールすることも可能だとは。そのカギを握るのは、睡眠にあるようです。

疲れた脳が唯一休息できるのが、睡眠。ゆったりと質のよい睡眠をとると、まるでリセットしたようにコンディションが上向きになりますよね。深く眠っている間に成長ホルモンが分泌され、ストレスなどのダメージを修復することは知られていますが、脳細胞も起きている時より、睡眠中の方が２倍の速さで増えるのだとか。しかも、レム睡眠（身体は眠り、脳は起きている浅い眠り）中が最大になるのだそうです。

今すぐ脳の生まれ変わりを高める、眠りの習慣

脳細胞の生まれ変わりにはレム睡眠！　まとまった睡眠が取れない時でも、ちょっとした空き時間（ランチの後の仮眠や電車の中のウトウトなど）に眠るだけで、脳内ではプチプチと新生細胞が生まれているのです。

スッキリした目覚めもレム睡眠がもたらすもの。レム＆ノンレム睡眠を上手にコントロールすることで、脳疲労を癒し、活性化する毎日は長い人生で大きな影響を与えてくれるのではないでしょうか。とはいえ、「自分の睡眠リズムはどんな状態なの？」「どうやってコントロールすればいいの？」と思われる方が多いのでは？そこでお手軽な方法として、睡眠に役立つアプリを活用してみましょう！　筆者の使用感に基づいたランキングをご紹介します。

睡眠チェッカーから脳波チューナーまで!?　オススメのアプリランキング

【第1位】　Runtastic Sleep Better 睡眠アプリ

枕元にスマホを置いて、画面をタップするだけで準備完了！　レム・ノンレム睡眠のサイクルを自動で計測・記録し、レム睡眠時にアラームで起こしてくれます。また、その日の運動量、アルコールやカフェインの摂取量、ストレス度合などの外的要因チェック機能も付いており、総合的に睡眠効率を改善していくことが可能です。

【第2位】　睡眠サイクルスマートアラームクロック

前アプリをにシンプル化したような機能性。レム・ノンレム睡眠のグラフが非常に細かく可視化されるため、自分の「睡眠の形」がひと目でわかるのが興味深いです。朝に弱く、寝起きが悪かった筆者もスッキリ起きられるようになりました！ただ、バッテリーの消耗が早いのが難点。

【第3位】　睡眠日誌

こちらは、自分で入眠や起床の時間を記録する「日誌」タイプ。その記録と、アンケート式チェック項目の回答をもとに、睡眠の専門家が医学的根拠に基づいた快眠のためのアドバイスをしてくれます。自ら「記録」し、専門家から学ぶことで、体感としての「気づき」を得られるのが特長です。

【番外編】　脳波スタジオ [ Brainwave studio ]

「脳波音」を聴くことで、目的に合った脳波を、自分の脳から出せる状態に誘導するという「脳波トレ」アプリ。10種の脳波音を好きに組み合わせることで自分の脳波をチューニングできます。効果には個人差があるようですが、筆者は「アルファ波」と「ホワイトノイズ」の脳波音ミックスで、ぐっすり眠りにつけました！　個人的にはお気に入りのアプリです。

脳のアップデートで、人生を謳歌するハイパフォーマーに！

減る一方だと思っていた脳細胞が、いくつになっても増えていくことがわかった今、脳だってアンチエイジングをする時代。脳疲労にアプローチするサプリメントで栄養を与えたり、一日の多くを費やす睡眠の質を上げることは、ストレスに負けない力をつけ、人生を謳歌するための有効な脳活です。上質の日常こそ、豊かさの基本。やった者勝ちですね！