ハードロックやメタルも癒しの音楽に!? くつろぎの脳波「α波」のメカニズム

アルファ波(以下α波)って言葉、聞いたことがありますか? ヒーリング音楽やリラクゼーション関係で、よく「ウリ」になっているのでご存じの方も多いのではないでしょうか。でも、具体的に何? と聞かれると、意外と知らないものですよね(筆者も答えられず、調べまくりました…)。

α波は、かんたんに言うと脳波の1つです。心身が完全にリラックスしたとき、脳から出ている脳波。実はこのα波、脳疲労の解消にイイんです! 今日は、α波とリラックスのメカニズムや、音楽を使って究極にくつろぐ方法をガイドします。CDを買ったり特別な曲をダウンロードしたりする必要はなく、手持ちの曲で出来ちゃうので、ぜひ試してみてくださいね!

脳内の「快楽物質」βエンドルフィン × リラックス脳波α波による快感が、人体の免疫力も上げる!?

生物の脳は、電気的信号(脳波)を絶えず出しています。脳波には、いろいろなタイプがありますが、よく言われる「α波」は人間の心身が完全にリラックスしているときに出ているもの。このα波が出ているとき、脳内では「ベータエンドルフィン(以下、βエンドルフィン)」、別名「快楽物質」「脳内麻薬」とも呼ばれる、すごいホルモンが分泌されているそうです。

「脳内麻薬」なんて聞くとキョーレツなインパクトですが、実際、βエンドルフィンの作用はモルヒネにソックリとのこと。もちろん、体内で自然に発生する物質なので、違法でも非健康的でもありません(笑)。よく聞く「ランナーズ・ハイ」、マラソン選手が長い距離を走っているときに感じる多幸感や陶酔感には、このβエンドルフィンが関わっていると言われています。おいしいものを食べたときや入浴中など、「快感」に満たされているときにも出ているとのこと。このβエンドルフィンの働きには、

・快感を呼び起こし、幸せな気分やうっとりした状態をもたらす
・鎮痛剤的な作用を持ち、心身の苦痛・ストレスをやわらげる
・免疫に働く細胞を活性化する

…などがあります。つまり、脳をα波が出る状態にすれば、βエンドルフィンが分泌されて、幸せな気分になるだけでなく免疫力のUPにもつながるという。「でも『脳をα波が出る状態に』なんてシロウトにできるの?」と不安なあなたに、その方法を伝授します!

脳を「α波」が出る状態にするには? すぐできる「くつろぎ脳」のつくりかた

脳を「α波」が出る状態(=リラックスしている状態)にするには、何をすればいいのでしょう? 手っ取り早くできるのは…

・目を閉じて、楽しかった体験を思い出す
・好物をそろえたゴハンを食べる
・キャンドルライトの中で入浴

…などなど。キャンドルライトの中での入浴は特にオススメ! なぜならキャンドルの火のまたたきは、「1/fゆらぎ」と呼ばれる、規則的な中にも微妙なズレがあるリズムだから。これは人間の心拍数や目玉の動き方など、生体のリズムにとても近いからだそう。川のせせらぎや木の葉のそよぎ、波の音など、自然音にも1/fゆらぎ」が含まれているというのも納得です。

それ以外でダントツにオススメなのは、音楽を聴くこと。これについては、次のパラグラフでご紹介します。

ロックもテクノも何でもOK! 誤解されがちな「α波を出す音楽」を正しく知ろう

 

疲れてるので癒し系の音楽をダウンロードしてみたけど、何となく好きになれなくて…そんな経験、ありませんか? 実は、「α波」を出すためには、音楽は何でもイイんです!もちろん、「聞くと脳がα波を出す状態になりやすい曲」は存在します。前述の「1/fゆらぎ」を持つ音などです。でも何より大切なのは、聞いた本人が「リラックスできる」と感じられること。

誤解されがちですが、音楽が「α波」を出す訳じゃありません。「α波」は、人がリラックスしているときに出る脳波です。だから、ハードロックでもメタル、テクノ、パンク何でもOK! いわゆるヒーリング音楽は、確かにリラックス向きの曲ではありますが、しょせん万人向け。あなたが聞いて、あなたがリラックスしたときが、「α波の出ているとき」なのです!そして人は、いつも聞いている曲、なじみのある曲を聞くときこそ、リラックスしやすいものなのです。

これを知ってから筆者は、好きなベビメタこと「BABYMETAL」の曲をがんがん聞くようになりました! これまでは何となく、「明日早いし、夜はもっと静かな曲聞かないと眠れないのかも…」と思っていたのですが、「好きな曲なら何でもイイ」と聞いてすごーく気がラクに! ムリして「快眠音楽」を流してたときより、グッと眠れるようになりましたよ♪

どうしてもリラックスできないときは…?

さて、おさらいしましょう。心身がリラックスすると脳はα波を出して、「快楽物質」βエンドルフィンが分泌され、苦痛は軽減、心は幸せになる――これがα波と癒しのメカニズムです。ただし、本当に疲れているときは、リラックスしようとしてもできないものですよね。そういうときは、βエンドルフィンを作るのに必要なタンパク質を含むサプリメントなどを取り入れるのも効果的。また、気分を変えて料理してみたり、ちょっと昼寝してみたりするのもお勧め。脳の疲労を和らげることで、「くつろぎ脳」にスイッチしてみましょう!

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